Ochiru Hitozuma - Episode 1

主人公・渚春樹(なぎさ はるき)は、今日も恋する相手をキッチンの隅からそっと眺めていた。 彼の夏目家での居候が始まって3年――。 事故で両親を失った春樹を引き取ってくれたのは、母の親友だった夏目沙代子であった。 「おはよう、ハルくん。 もう、なに遠慮してるの? あなたは私たちの家族なんだからね」 「そうだよ、春樹くん。 ささ、席について」 しかし春樹は、強く強く沙代子に恋をしていた。 ずっと以前から。 そしてその思いを、絶対に叶えようと心に誓っていた。 彼なりの方法で。 登校中、沙代子の息子であり親友でもある隆に、忘れ物があると言って夏目家へと引き返す春樹。 そして、いつものように人目を忍んでダイニングへと向かう。 もう3年にもなる行為―― 春樹は、夏目夫妻に “薬” を盛っていた。 沙代子には媚薬を。 彼女の夫・武則には精力を減退させる薬を。 3年もの間 媚薬を盛られ続けた沙代子は、ここ数日で大きな変化を見せていた。 隙さえあれば内腿をくねらせ、上着の上からでもよく見ればハッキリ判るほど乳首を尖らせているのだ。 頬は紅潮し、ときおり甘い吐息を漏らす……。 (沙代子さんの “女” を僕が呼び覚ましてあげたよ。 そして目覚めた “女” を僕が慰めてあげるから) 春樹は近所でも評判の無邪気そうな微笑を浮かべると、学園への道を急いだ。 ついに、春樹の “恋” の季節が始まった――。

Date: January 17, 2022

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